「歌うことやめたらもう歌下手になりますからね」
「やだ〜」
「歌うことやめたらもう歌下手になりますからねやだ〜」と、声色が同じならひと繋ぎにできる程の瞬間的な反応は、見事だった。
人の言葉に対する返しは、早い時にはやたらと早い人だけど、この時は「歌うことやめたら」でもう反応しようとしているような気がする。
歌を愛しているんだ、と、あらためて知らしめさせる。
同じ放送で中学校時代について話していた。その頃から、いや、もっと、ずっと子供の頃から、歌を愛していたのだろう。
その愛情が、これからも続いて行く。
高橋愛の未来を信じる事の出来る絶対的な理由が、あの、一瞬の拒否の中にある。