ギターの伴奏だけの『声』は、アルバムの原曲よりも落ち着いた、そして引き締まった空間を作り出していて、そしてその中で歌うガキさんを見ていると、この曲って、ガキさんに「ふさわしい」曲だな、と思いました。
前回のハロプロアワーでもそうだったけど、ガキさんが胸に手を当てて歌っていると、「ああ、この人は胸に手を当てて歌いたいんだな」と素直に思わせてくれます。本当にそこに手を当てたいのかどうかこちらが首肯しかねる歌い手も、少なからず在る中で。
『声』の歌詞の内容を一言で、自分なりに表すとするなら、それは相手に対する、ひたむきさ、じゃないかなと思います。ガキさんが今回の曲中や、あるいはコンサートホールのステージ上で見せるひたむきな態度と、その歌詞の世界はとてもよく合っています。放送を見ていて、上に書いた胸に手を当てる仕種にしてもそうだし、笑顔にしてもそうだし、例えば「何度か逆に心配 かけちゃったね ごめん」を歌っている時の、少し眉間に皺を寄せて、ごめん、という気持ちを込めているような横顔を見ても感じられました。
歌い方にしても、やはり同じ。もともと声がキンキン高めではなく、しかもハスキー気味なので、今回のように落ち着いた曲調のほうが合うし、それにあまり捻った歌唱もしない。だから、素直に気持ちを出している雰囲気がすごく出ていて、そういう点でもやはりこの曲に合っている、「声」を持っている人だと思います。
僕は「この曲は誰々の曲」とする感覚は持ち合わせていないので、他のメンバーがこの『声』という曲をどうアレンジするのか、とても興味があります。アルバム『愛の第六感』の中で1番好きなのは、発売された当時も書きましたが、今でも『声』です。とてもいい曲なので、いろんな人に歌い継いでいってもらいたいと思っています。
でも、ハロプロアワーガキさんが聞かせてくれた『声』の世界が彼女に「ふさわしい」という気持ちは紛れもないし、曲の世界と自分自身の世界を合わせ、素晴らしい空間を作り出していたガキさんに対する、賞賛の拍手を拒む術を知りません。
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今回のハロプロアワーは個人的にやたらと面白いので、あと2回か3回くらいこの話題で更新すると思います。トーク部分も面白かったですし。というか、始めてこの日記でキッズの名前が出てくるかも。太鼓カッコイイ。