今日は、通常更新です。
コンサートで高橋愛を見た感想を書きます。
最初は、最近続けているお題の『「リズム」』第7回、と言う形で書こうと思ってたんですけど、話の中にリズム(というかメロディ)が少ししか出て来なくて、それ以外の部分に主軸を置いて書いています。だから今日は「リズム」の更新にするのは置いておきました。
□  無色透明なままで
この曲はどうしても、次曲であり高橋愛が一人で歌っている「大阪恋の歌」との関連性を考えてしまいます。それも度が過ぎると単に頭の中で思考をこねくり回してるだけになっていくような気がするので、なるべく簡潔に書ける部分だけに留めておこうと思います。
リズム第6回(id:tombouze:20060426)で、高橋愛の歌い方の特徴について、自分なりに考えた結果を書きました。今から見返すとちょっと書き方がややこしくなってるかな。単純に言えば、彼女はタテノリで歌ってる、という事になるかと思います。
で、今回のツアーのセットリストで、タテノリで歌っていない唯一と言っていい曲が、この「無色透明なままで」です。
ここでの高橋愛は、メロディに抑揚や陰影をつけ、テンポをゆったり目にとって、歌唱をしっとりした、落ち着いたものにしています。これは逆に言うと、彼女が通常ポップス全般を歌う時に歌い方を分けている、という証左であるような気がします。高橋愛の歌い方のバリエーションを感じさせてくれるのが、この曲だと思います。
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ここから、「大阪恋の歌」との関連性について考えていきます。
まず1点目。
4月14日の更新(id:tombouze:20060414)で、高橋愛の「スイッチ」について書きました。
彼女が、その前後でパフォーマンスを一変させる、スイッチ。そのスイッチをONにさせるものは何なのか。
その1つじゃないかな、というのを、14日に書きました。もう一度ここに書くと、
「『無色透明なままで』という曲を私は歌ったんですけど、裏声とか多くて難しかったですね。でもその分歌い終えた時は充実感でテンション上がりましたけど」
(B.L.T4月号の高橋愛インタビュー部分より)
この記事を読んだ時に「何かしらの課題を乗り越えた時に感じる充実感が『高揚感』に変わる。その『高揚感』が『スイッチ』なのではないか」という考えを持つようになりました。そしてこの考えを持って実際にステージを見て、感じた事があります。
僕は上のインタービュー、最初は「コーラス」の部分について言っていると思っていました。コーラスが裏声だから、その部分が難しかった、と言っていると思ったのです。これは、去年の春ツアーの「春の歌」で、愛ちゃんがファルセットでコーラスをしていたのが強烈に頭にあって、だから知らず知らずのうちに「無色〜」もそうだ、と思い込んでいました。
でも、あらためて聞くと、この曲で「裏声」が出てくるのは、「コーラス」ではなく「サビ」の部分です。しかも、この曲を歌っている5人全員が、裏声を伴ったしっとりした歌い方をしています。高橋愛だけではなく、全員が、です。
ここで、「無色〜」という曲の世界を作るために、プロデュース側から5人に「課題」が与えられていたという見方が出来るのではないかと思います。
そしてもう1点。
この曲は、高橋愛で「歌い終わる」という事。
「何故か自信があるわ♪」と裏声を多用して歌い、そこからすぐにイントロが消えて曲が終わる。一瞬の暗転の後、「大阪恋の歌」の地から湧きあがるようなイントロが始まり、そこから高橋愛のセリフ。
つまり彼女は、1つの課題を終えて、間髪入れずに次の課題へ入っている事になります。これは別にややこしい話でもありません。強引に例えると、カラオケに行って、最初は嫌がってても1回歌うとまたすぐに、次歌いたくなる人って、いませんか(笑)。 ましてや上のインタビューで「充実感でテンション上がる」と言っている高橋愛です。そこに「スイッチ」を見出すのは、あながち遠い話ではないのではないか、と思ってます。
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大阪公演の、土曜日の夜は前から6列目、しかもど真ん中だったので、『無色〜』の最後の部分の表情がかなり見えました。 「なぜか自信があるわ♪」の部分の表情は素晴らしかった。一人のひとをひたすら愛していこう、という、真摯で真剣な表情がそこにはあるように見えました。僕が大好きな、高橋愛の表情です。それを見れただけでも、6列目に行ってよかったと思えました。
そして、もうひとつ見たかった部分が、「無色〜」と「大阪〜」の間に一瞬ステージが暗転する、その時の表情です。
ここの部分は、遠くの席から双眼鏡を使っても全く見えませんでした。で、せっかく近くに行けるんだから是非とも見たいと思ってました。でも、そこを見るにはもうちょっと近いほうがよかったかもしれません。
というのは、僕の見た限りでは、そこでは愛ちゃん、笑ってたんですよね(笑)。
その笑顔の意味が、ちょっと分からない。レスに反応したのか、課題を乗り越えた喜びからなのか。
暗い中では、愛ちゃんが笑ってるのははっきり見えても愛ちゃんの「視線」までは見えませんでした。だから、その笑顔の意味をはっきり掴む事が出来なかったんです。これがちょっと心残りです。
日曜日のSSA、夜公演(最終)がひょっとしたら席がかなり前の方かもしれないので、もう一度「暗転」の時の表情を見れるチャンスがあるかもしれません。うーん、でも大きな会場みたいだし、前といってもステージからは遠いのかなあ・・・。
ただ、その部分は見えなくても、最後の「なぜか自信があるわ♪」の部分の歌唱と表情を見ていると、そのまま「大阪恋の歌」に乗っていくには十分過ぎるテンションが潜んでいるように感じました。
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・・・と、こんな感じでしょうか。
実は、この曲については他にもゴチャゴチャと考えてたりするんですが(笑)、今回はひとまず、まとめた文章として書ける部分だけを掲げました。