そして、もうひとつの「物語」。
我々が求めてやまない、どこまでも続く青空の物語。
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どれだけ気持ちを振り払おうとしても、やっぱり別れるのは悲しいから、
たとえ青空が広がっていても、どうしたって僕らの上からは天気雨が降ってくる。
マコッちゃんが8人の羽を背中に借りて『青空がいつまでも続くような未来であれ!』を歌っている時、
寂しかった。
悲しかった。
日は差しているのに、雨に濡れてしまっている自分がいた。
でもあの日は、まるで「天の配剤」のように振りまかれる、たくさんの笑顔があった。
緞帳が、何回も何回も開く。
その度に、帰りかけていた観客ははしゃいだように嬉々として、
ステージを見つめる人は見つめ、近寄る人は近寄っていく。
僕は、さすがにもう開かないだろう、と出口近くまで歩いていた。
「もう一回! もう一回!」という声が会場に響き渡る。
ひょっとして、と思って、舞台を映しているカメラマンの横辺りで立ち止まっていると、
再び、そして最後の緞帳が上がった。
その時、カメラマンの横顔が視界に入った。
笑っていた。
笑いながらファインダーに目を近づけていた。
モーニング娘。
という物語が「笑顔」と共に続いていくことを教えられたような気がした。
たとえどうしたって天気雨が降ってきたとしても、
雨が止んだ先には塵ひとつない澄み切った青空が広がっていくのだと、信じたくなった。
だから、そうであることを信じて。
小川麻琴さん、ご卒業おめでとうございます。
寂しくなって俯いた時、
足もとにある水たまりに映っているのは、まるで貴女のように明るい太陽なのでしょう。
P.S
昔あなたが食わず嫌いに出た時、持ってきた笹だんご、 その日にネットで注文して取り寄せたんです(笑)。
すごく美味しかった。
量が多かったので親戚に分けたら、みんな美味しい美味しいって食べてました。
その時もやっぱり、みんな、笑顔でした。