大阪で見たモーニング娘。コンサートの感想。
今日は、さゆみんガキさんについて感じた事を書きます。
前回と同様、隠します。
さゆみんで一番印象的だったのが、『涙が止まらない放課後』での、真摯な真顔でした。
僕が見た4公演でこの印象は変わりませんでした。笑顔の時より真顔の時が多くて、「この曲で、こんなにさゆみんって笑ってなかったっけ」と思って過去のライブ映像(昨年の『第六感ヒット満開!』ツアー)を見直してみると、そこでのさゆみんはいたる所で笑顔を見せていました。
笑顔だから真摯ではない、と考えている訳ではなくて、「真摯な笑顔」と「真摯な真顔」があるとするならば、今回の『涙が止まらない放課後』では「真摯な真顔」のほうが突出して見えた、という事です。それが彼女なりのこの曲に対する表現方法なのかな、とも思ったんですが、自身が実質1TOPであることに対する責任感、と考えたほうが、ライブを通して見た時に、個人的にはしっくりと来ます。
今までのツアーでも、一生懸命ステージングをこなす人だな、という印象は持っていました。でも今回は「真摯」「責任」といった言葉がより大きく感じられました。ライブの序盤に登場する曲『ハッピーサマーウエディング』は確か以前のツアーでも見て、その時も「ヤイヤイヤー」の部分での大きな頭の振りに見入ったものでしたが、その動きが今では倍増し位の勢いで大きく、激しくなっているように感じました。それだけなら肉体的な成長とのみ受け取れなくもありませんが、後半の『HOW DO YOU LIKE JAPAN?』に至ってもその姿勢が増すばかり、ともなると、そして、彼女が決して体力的に他のメンバーより図抜けて秀でている訳では無いことを考えると、どうしてもそこに精神的な支柱、つまり『責任感』を感じてしまいます。
カレーを作って食べてるDVDマガジンの最後の方にメンバーがツアーに対する決意表明をしているチャプターがあって、それぞれがそれぞれの視点から意気込みを語っています。その中でさゆみんは「10人の中の1人より、8人の中の1人の方が(ファンが)見る確率が多くなる」と、抽象的な「頑張ります論」ではなく、具体的な危機感を持って発言をしています。
そのあたりが、ライブの姿勢として表れているような気がしたんです。モーニング娘。の中で、確乎たる支柱とならんとする。そう見えたさゆみんの姿がとても心地良いものに感じました。
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見たかったのは、ガキさんの「笑顔の行方」でした。
彼女は、5期を愛していました。それを常日頃から口にしていました。
他の5期のメンバーも同様に愛していた筈ですが、しかし言葉は発した者の勝利です。
『誰よりも5期を愛した人』という一文を与えられてしかるべき人が、ガキさんであろうと思います。
5期は4人いました。その中で2人が卒業しました。
50%。 二分の一。
半身。 片翼。
それらを眼前から失ったガキさんの「笑顔の行方」を、見たいと思っていました。
信じていました。2人分の笑顔を、自分を含めて3人分の笑顔をすることだろう、と。
『歩いてる』で、目を見張りました。
後半のサビ部分。
ひとりじゃないから
みんながいるから
「みんながいるから」
前列と後列に別れたメンバーの中で、後列にいたガキさんがこの時ただ1人、
会場に向かって、飛び跳ねるように大きな笑顔で手を振っていました。
とんだ計算違いをしていました。3人どころじゃなかった。
何故ってあの時のガキさんは、10人分の笑顔をファンへ向けて放っていたんですから。